きっかけはコロナ
最初は水草を育てるつもりはありませんでした。
2019年の春ごろ、次女がクサガメを飼い始めたのです。それもきっかけがあったんですが、まあ、生き物を育てたいのはよいことだし、次女は暇だし…とのことで、OKとなりました。
最初はよかったのです。小さな水槽でたまにおぼれかけたり、おばかだねーと笑ってたり。
…徐々にカメのサイズが大きくなってきました。
またカメはまだ小さいこともあり、越冬をさせず、温かいリビングで飼育することになりました。
そうなると、状況としては床暖のあるリビングのど真ん中で、カメを小さな水槽で育てているのです。
…水がすぐに臭くなるのです。それこそ水をかえたのに、2-3日で臭い出す始末…。
ちょっとあれだなと思っていたころ、2020年の春、コロナの影響が大きくなってきました。
子供は学校が休みになり、さらに私はテレワークがスタート。
自粛生活で家から出られないような空気の中、リビングのど真ん中に水槽があって、通るたびに臭うと、つい『あんた水換えなさいよ』とたびたび衝突が起こるという、負の連鎖もここまでかという状態になったのです。
ちなみにカメの名前は、カメキチです(次女命名)
そしてセカンドネームもあります。
カメキチ・カメックス・タイラント・センセイです。
私と長女で命名しました。通称、タイラント先生です。
タイラントって何?と思われたかたは、ググってみてください。すぐにでてきます。
カメの水が臭い理由
とうとう2020年4月、次女(カメの飼い主)と長女と、私(母)で話し合いの場が持たれました。
今まで図鑑に書いてあった通りにしかカメの飼い方をやっておらず、しかもその図鑑は古く、もう一度調べなおしたところ、いくつかのことがわかりました。
- 水が臭いのはクサガメという個体の理由ではなく、カメが食い散らかすから
- 水をきれいにするには、水を循環させ、また濾過するフィルターが必要
- 水草はどうやらきれいにするのにあってもよさそう…
結果、あまり水替えをしないで済むようにするには水がきれいになるサイクルを利用した水槽を作るべきなのでは、つまり水草やフィルターを入れるべきではないかという結論に達したのです。
そしてさらに個人的に調べていたところ、カメと水草と魚を入れて育てている人がいるということに行きつきました。
これはやってみたい…。
私は庭もちょっといじっているのもあり、水草を育てたくなったのです。
それに水替えしないというのもいいじゃないかと。
ちょっと知識があれば、他にも方法があるだろうときっと思われるのではないかと思うのですが、その時は全く気付かず初心者のわりになんだか面倒くさい切り口から水槽生活をスタートさせたのです。
*給付金は一部フィルター代になりました。
カメと魚と水草を一緒に飼う、混泳の難しいところ
たぶんアクアショップの店員さんや、水槽をやっている人にカメと混泳をさせたいのですがというと、無理じゃない? と言われがちかと思います。
私はほぼ毎回言われました。でも実際に飼ってる人いるし、大丈夫じゃない? とあまり聞く耳を貸さなかったものです。しかし、今、改めて思い返してみると普通に水槽を始めるより制限が色々ありました。
・カメは雑食
よく書いてあるので、へえとしか思わなかったのですが、それはざっくりいうとなんでも食べるということです。
一緒に飼うものも食べるということです。
例えば、ヤマトヌマエビやタニシなど貝類、そして水草、簡単に食べられてしまう代表格のようです。
はい、水草も食べるそうです。
実際に、食べたところも目撃しました。
おそらく砂に餌が混じっていたのではないかと思いますが、砂も食っていました。
なんでも食べるとは、恐ろしいことです。
池の水抜いてみたというテレビでも、外来種のカメが池の生態系を壊すとありますが、まさにそれです。
食べるものを選ぶ生体ももちろんいますよね。
コケを食べる性質を使って、水槽のコケを取ってもらうなどは、その一つではないかと思います。
カメはコケを食べるかはわからないですが、腹が減ってると選ばないという感じがします。
はい、破壊神。
・カメはどうやら掘りたいらしい
こんなに掘りたい生き物だと思わなかったのですが、どうやらカメは掘りたいようです。
我が家のカメはしょっちゅう掘ってます。
その先に何もないのに、どうも土をつちをかき、その先にある何か(ないけど)を探したいようです。
そのためしょっちゅう水槽内で、地殻変動と天変地異、環境破壊が起こります。
流木は動かされ、ひっくり返り、大移動します。
石も時々動かされ、ひっくり返されます。
遠慮なく爪を立て、よじ登り、レイアウトが乱れます。
きれいなレイアウトを目指していると、心穏やかに過ごせません…。
・水草は種類をすごく選ぶ。有茎草は根っこをやられる
カメは土を掘るので、草も根っこだろうと何だろうと掘られます。
そのため、ソイル系の水草は無謀と思われます。
種子で発芽させる水草も、悲しい試みに終わりました。
毎日のように引きはがされ、表面を浮く水草の芽。
一面の水草カーペットに憧れましたが、今のところ、またの機会を狙う状態です。
無難なのは活着系です。
流木や石などに、糸やテグスなどで活着させるのが一番無難な方法です。しかしそれすらも無事とは言えません。
カメには爪があります。その爪でひっかけて上に登ろうとしたり、呼吸をしようとして爪をひっかけるんです。その心ない行動でどれだけ水草が痛んできたことか…。
葉がちぎれ、伸びた葉は途中で折れ、テグスはほどけ、根っこは活着させたいところから浮き上がる…。
すごく頑丈に止めるとうまくいきます。
今のところうまくいっているのは、アヌビアスナナ、ウィローモスです。
あとうまくいっているといっていいのかわからない、アナカリスです。
水草が痛んでも、心が痛まない増えやすいアナカリスを入れたらどうかと思い、導入しました。
しかしよく、ちぎれた茎が浮いています。
まあ、ちぎれてもねと思えるのでいいのですが、痛んでよいからとアナカリスを入れていると、本当に味気ない水槽になりました。
それはそれで、心が痛む。
・魚にとってはストレス
当たり前ですよね。カメはでかい。
我が家の水槽でそのストレスにも負けず、一緒に飼えているのはこちらです。
サイアミーズ・フライングフォックス
ブッシープレコ
ヤマトヌマエビ
…なんでエビ?と思われるかと思いますが、これはどうもカメの個体差ではないかと思われます。
我が家のカメはエビが目の前を歩いていても気にしないようです。
最近、魚もエビもカメをおちょくっている空気すらあります。
カメと混泳で食べられたという話をよく聞きますので、必ずしも一緒に飼えるわけではないと思いますので、お気を付けください。
カメの様子をみて、どういう性格なのか、などがわかってから慎重にやった方が良いかと思います。
(私の勝手な推論ですが、我が家のカメ:タイラント先生はおそらくカメ用の餌しか生まれてから食べてないのではないかと思います。そのため、カメ用の餌が自分の餌であり、他は餌とみなしていないのではないかと思います。)
でも時々、草食ってますからね。何とも言えないです。
次はよいところです。
カメとの混泳は期間限定、だから楽しい
カメとの混泳は一時のものです。
60サイズの水槽でカメが泳げる時期は小亀の頃ぐらいだと思います。
実際に飼ってみて、60サイズの水槽も我が家には大きく感じるぐらいですし、そこで泳いでいるとなかなかの存在感です。
しかも水草や流木を入れると、さらに狭くなり、カメも泳ぎづらくなるのでは…? と思っています。
またカメの成長は速いです。
現在2020年8月が左、2020年春が右です。
同じ場所で撮ったんですが、少し大きくなったんじゃない? ぐらい伝わると幸いです。
たった三か月程度ですが、数センチ大きくなっています。
今の水槽での飼育も長い間は難しいかもと思っています。
カメと魚が一緒に泳いでいる姿を見るのは、この短い期間だけですね。
混泳の楽しみ方を成長過程事にあわせて楽しむ
そんな短い間だけ、カメと他の生体との混泳や、水草との共存を目指すのは、小亀のうちしかできないことです。
それはそれでなかなか楽しいです。
そのためにはカメと一緒に飼う生体を選ぶ、水草の種類を選ぶ、そして今後どうやって飼うのがかめにとってよいことかを考える、などなどちょっとしたコツがあると思います。
(混泳のためだけにカメを飼うと後々大きくなった時に、カメを手放しかねないので、我が家も含めカメのみならず、生体は最後まで責任をもって飼いましょう。)
私はマンションの庭なのに、カメのために池を作ることを考えてます。家族から無理だろうと相手にもしてもらえてない状態です(笑)
カメとの混泳飼育をこれからも書いていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。