ビオトープをやっている方で、数年たったビオトープを水抜きしたこときっとあるのではないかと思います。私もほぼ放置していたビオトープ(というにもおこがましい)ものを水抜きしました。
その際、ヘドロが出てきたのですが、意外とヘドロを捨てるという記述が多かったので、こんな方法もあるというのを書いておこうと思います。
ビオトープの土がヘドロ化
ヘドロはお目にかかったらヘドロってすぐにわかるんだろうかと思っていましたが、杞憂でした。
あのドブのような匂い、腐ったものの匂いは、間違えようもありませんでした。
そもそもどういう状態かというと水抜き直前の写真がこちらです。

もう少しで水が完全に抜ける状態です。
でもすでに灰色っぽく濁っているのがわかります。このビオトープの水を抜こうと思ったのも、水に油膜が張ったからです。
メダカを入れていたのですが、心配で餌をやったところ油膜が張りました。
油膜が張るときの、富栄養化、つまり汚れている状態にまさになっていたんだと思います。
このぐらい水が残っているとまだ匂いませんが、これからさらに水を抜くとドブ特有のにおいがしました。
ビオトープの赤玉土が崩れてただの土状態
ビオトープの土は赤玉を使っていました。
おそらく3年ぐらい経過していると思いますが、赤玉の形はほぼ残っておらず、ただの土の状態になっていました。

まだ少し水が残っていますがほとんど抜けています。
黒い土みたいに見えますが、これは赤玉土だったものです。ずっと使い続けていたため、砕けています。こうなると赤玉土をビオトープで使う理由があまりなくなってしまいますよね。
ビオトープは色々なやり方があると思いますが、ポイントの一つは水質を悪化させないための土の選び方にあるかと思います。私は今は赤玉土をつかっておらず、石がほとんどです。
赤玉土が砕けたのでさらに手入れをしないといけないと思ったのですが、とにかくこの土が臭い。
ドブみたいな匂いがどうしても残っていました。
土からどぶ臭さをなくすには
土からどぶ臭さをなくすにはどうしたらよいのか、いろいろ調べ、実践してみました。
ヘドロだからといって捨てるのではなく、使えるようにするにはどうしたらよいのか。
このどぶ臭さをなくして、無害な土に返すにはどうしたらよいのか。
主に見つかったのはこの3つでした。
・EM菌でヘドロを分解する
・ぬかでヘドロを分解する。
・干す
干すですが、江戸時代から掻い掘りと呼ばれる池の水を抜き、干した状態で土を取り、その土を畑に使うという方法があったそうです。でもこれはTVで池の水抜いてみたでもやっていましたが、数か月をかけて干しています。
そんなに時間をかけないでやりたい。

そこでこんな実験をしてみました。
白っぽいのがぬか。
この赤っぽくなっているのはEM菌です。
それぞれ場所を分けてまき、泥臭さはどれくらいでなくなるのかを試してみました。
ちゃんとした写真とか数値はないのですが、毎日土のにおいをかぎ続けたところすぐに匂いがなくなったのはぬかでした。
またEM菌ではどぶ臭さは抜けませんでした。
さらに少し水が入っている部分にいくらぬかをやっても、どぶ臭さは抜けませんでした。
つまり水をしっかり抜いて、ぬかをまいた方が圧倒的に早くどぶ臭さがなくなりました。
記録を付けたものがないのですが、1週間はかかっていないと思います。
またぬかを上にまいただけで、混ぜたりはしていません。
混ぜなくても、土の下の方までしっかりとどぶ臭さはなくなりました。
もっと簡単にやるどぶ臭さを取る方法
植物を植えており、根が回りきってしまっていたので、間引くために苗をだいぶ抜きました。
その際、ヘドロも一緒に出てきました。そこで実験したのは、
ヘドロのにおいを取る一番簡単なのは、ヘドロをそのまま野菜などの苗のそばに置くことでした。
ぬかもまかなかったです。
ただヘドロが厚くなりすぎないよう、ある程度の土を置くようにしました。
すでに記載したように好機呼吸ができるようにです。
つまり土の上でヘドロを干したのです。
すでに土には微生物がいるので、水と酸素さえあれば、微生物が動き出し発酵されるはずです。
実際にやってみたところ、庭にヘドロをまいても、庭がどぶ臭くなることはありませんでした。
またその土が、ゆっくりと効く肥料のようになり、その時期はそのヘドロだけで追肥をしないで野菜が育ちました。
ヘドロを野菜に使う際には、そのヘドロが何でできているか、の方が気を付けた方がいいかもしれません。自分で作ったビオトープならその点も特に心配はないかと思います。
ぬかを土の上にまくことでうまくいった原因・個人的な見解
ぬかもEM菌も菌なので、好気呼吸が必要なのではないかと思われます。
混ぜてしまって酸素が届かない下の方に行ったり、水の中のやはり酸素が届かないところに行くと、嫌気呼吸になり発酵が促進されないのではないかと思われます。
EM菌も使い方を見つければうまくどぶくささを分解できるかもしれませんが、ぬかをまくだけで十分うまくいったので、そこまでは見つけていません。
ポイント
・ヘドロから水をしっかり抜く
・ぬかを土の上にまく。まぜないこと。
・雨など降って水がたまらないように気を付ける。

どぶ臭さを抜いた後の土です。だいぶ完成した状態ですが、普通の土と変わらず団粒層ができており、どぶ臭さは全くありません。
でもかいぼりの中でも出てきたように、このヘドロはもともとは富栄養化した土だと思われるので、栄養は多いのではと思われます。
なのでそのままビオトープに入れるよりは、量を制限して使ったり、他のプランターなどに使うことにしました。
ヘドロは何でできているかにもよりますが、優秀な肥料になりえます。
捨てなくても十分よい土として生まれ変われると思います。
今後、ビオトープの整理をされる方や、どぶ臭い土を扱う際にもし参考になれば幸いです。
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